潰瘍性大腸炎討論会に参加してきました。

富谷市日吉台の「たいとみ胃腸内科医院」です。

先日、潰瘍性大腸炎討論会に参加してきました。

潰瘍性大腸炎経口治療薬「カログラ」について仙台赤十字病院大森先生の座長で東北医科薬科大学病院遠藤先生の御講演があり、次に宮城県内医療機関のIBD専門医先生方で本治療法に対する討論が行われました。個人的な見解としては、1日当たりの服用錠数は多めではあるものの他分子標的薬のような注射・点滴製剤と異なり経口剤であることから治療導入は比較的容易であること、想定より速効性が期待できること、安全性が高そうであると思われました。潰瘍性大腸炎の基本治療薬である5-ASA製剤の効果不十分例や5-ASA不耐症例に対する次の治療選択として、これまではプレドニゾロンやJAK阻害薬内服や血球成分除去療法、分子標的薬の注射等があげられました。しかし、入院設備を持たない当院のような診療所にて前述の治療を行う際には設備環境の問題や治療リスクの問題から躊躇せざるを得ない問題はあったと思います。本治療法は、比較的安全で簡便な治療方法が求められる無床診療所におけるIBD診療において有益な治療法となる可能性があると思われました。

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